「面(おもて)を打つ」_小作り の続きです。
↑
クイックすると、別窓で開きます。
夏の気候から、
秋に変り、能面の彩色 にはいい時期になりました。
彫りの完成した能面が、お化粧を待っています。
表の化粧前に、 “ 面裏の処理 ” が必要です。
面裏には演者の汗などから能面を守る為に耐久性を考慮して、漆を塗ります。
しかし、
本漆は “ かぶれ ” などの弊害があるので、化学漆を使うのが通例になっています。
面裏の処理に必要な道具や材料は、
・工芸漆、
透(色なし)・黒
・うすめ液
・まこも粉
・漆用の顔料
本朱・緑・黄
・漆用刷毛(大・小)
・摺り用ペーパー
工芸用の “ 漆 ” と漆用の “ 顔料 ” がベースになります。
1).作者銘に色漆を流す
透の漆に
顔料を混ぜる
凹彫りの銘に色漆を流し込む
面裏の基本色に応じて、銘の色を変える
2).朱の下塗り
3).基本色の上塗り
黒褐色の漆を
上塗り
(顎部はまだ未処理)
4).ふるび粉をかける
半乾きの木地
に、まこも粉を
振りかける
自然な落ち着きのある色艶と仕上がり感を表現する ため
5).研ぎ出し
8割方乾いた状態で、拭き漆で使用するペーパーで
研ぎ出しをする
研ぎ出すことにより、凹部にまこも粉の色が残り、
凸部は下塗りの朱がわずかに浮き出てくる
これで、面裏の処理が終了して面裏は完了です。
女面の場合もほぼ同様の手順で、漆処理をします。
女面の場合は、
紐穴の部分が毛書きされるので、紐で摺れた趣を出す為に、面表に黒褐色の漆を下塗りして置きます。
女面の
紐穴部分の傷彩色
紐穴部の
面表の処理
基本色は、黒の漆で上塗りをして “ まこも粉 ” を振ります。
この後、研ぎ出して完成させます。
雅勒 の場合、
男面は鉄色の面裏仕上げで統一しています。
緑の顔料を
透の漆で調合
黒漆を混ぜ
鉄色に仕上げる
能面の面裏は、
唯一作者の個性が出せる過程ですが、
さすがに、4面の同時処理は忙しいです。
基本は一面ずつ仕上げるのがいいですネ。
次は、表の下塗りの段階に入ります。
< 過去の関連記事 >
・ 面裏の趣(おもむき) ’10 7/26 ☞ こちら
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クイックすると、別窓で開きます。
夏の気候から、
秋に変り、能面の彩色 にはいい時期になりました。
彫りの完成した能面が、お化粧を待っています。
表の化粧前に、 “ 面裏の処理 ” が必要です。
面裏には演者の汗などから能面を守る為に耐久性を考慮して、漆を塗ります。
しかし、
本漆は “ かぶれ ” などの弊害があるので、化学漆を使うのが通例になっています。
面裏の処理に必要な道具や材料は、
・工芸漆、
透(色なし)・黒
・うすめ液
・まこも粉
・漆用の顔料
本朱・緑・黄
・漆用刷毛(大・小)
・摺り用ペーパー
工芸用の “ 漆 ” と漆用の “ 顔料 ” がベースになります。
1).作者銘に色漆を流す
透の漆に
顔料を混ぜる
凹彫りの銘に色漆を流し込む
面裏の基本色に応じて、銘の色を変える
2).朱の下塗り
3).基本色の上塗り
黒褐色の漆を
上塗り
(顎部はまだ未処理)
4).ふるび粉をかける
半乾きの木地
に、まこも粉を
振りかける
自然な落ち着きのある色艶と仕上がり感を表現する ため
5).研ぎ出し
8割方乾いた状態で、拭き漆で使用するペーパーで
研ぎ出しをする
研ぎ出すことにより、凹部にまこも粉の色が残り、
凸部は下塗りの朱がわずかに浮き出てくる
これで、面裏の処理が終了して面裏は完了です。
女面の場合もほぼ同様の手順で、漆処理をします。
女面の場合は、
紐穴の部分が毛書きされるので、紐で摺れた趣を出す為に、面表に黒褐色の漆を下塗りして置きます。
女面の
紐穴部分の傷彩色
紐穴部の
面表の処理
基本色は、黒の漆で上塗りをして “ まこも粉 ” を振ります。
この後、研ぎ出して完成させます。
雅勒 の場合、
男面は鉄色の面裏仕上げで統一しています。
緑の顔料を
透の漆で調合
黒漆を混ぜ
鉄色に仕上げる
能面の面裏は、
唯一作者の個性が出せる過程ですが、
さすがに、4面の同時処理は忙しいです。
基本は一面ずつ仕上げるのがいいですネ。
次は、表の下塗りの段階に入ります。
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