冬には感じられなかった、ほのかな 香り が ・ ・ ・


白梅 が八分咲き、


ミツマタ は、満開です
顔を近づけると、かすかな 甘い蜜の香り

沈丁花 も咲き始めました。
これから、
もっと “ 春の香り ” を放ってくれるでしょう

薔薇 の芽も順調に育っているようです。

鉢植えの薔薇

ツル薔薇
(ピエール)
そして、初夏の花達も

牡丹 の新芽
今は、
香り を十分に蓄えている時期ですネ~
華の季節 が始まりましたァ~

能面師「雅勒(がろく)」が 能楽・能面及び、花木や野鳥・蝶等に関するHP番外編の記事を
“散歩”のような気軽な気持ちで、不定期に掲載しています。
暦の上では、もうとっくに “ 春なのに~ ♪ ”
外の気温は、未だに冬ですネ~ (>_<)
庵の庭の “ 白梅 ” もようやく咲き始め、紅白が揃いました。
毎年、2月の末には咲いているはずの “ 福寿草 ” も
2~3週間遅れで咲き出しました。
“ 梅 ”も“ 福寿草 ”も、雅勒のなかでは 「 冬の花 」 と
しているのですが、それだけ今年の冬は長かったということですネ。
それでも、少しずつ元気の出る “ 春の黄花 ” が咲きはじめましたヨ~
秋に咲く、サフランに対して早春にさく“ クロッカス ”は
「花サフラン」と云われるほどよく似てます。
これが
サフランですネ
細長いめしべが
香料や染料(黄)
に使われます。
Web画像 ↑
元気の“ 元 ”をたわわに付けた “ ミツマタ ” です。
“ クロッカス ” も “ ミツマタ ” も、咲く時期に遅れはありませんでした。
いつもと同じ頃の開花です。
春の花達は、確実に 春 を感じてるんですネ。
この時期に春の黄花を見ると、なにか元気になるような気がするんです。
やっぱり、
花が咲かないと “ 気持ちの春 ” は来ませんよね。
この分ですと、
桜の花もいつも通りの時期には、咲くでしょう。
桜の花の咲く頃の、能面展示会 が楽しみです。
今年の冬の寒さは、
今までになく厳しさが永く続いたように感じますネ。
いままでは、暖冬の年が多く冬の寒さが
短く感じられたのですが ・ ・ ・
まあ、
これが本来の冬の寒さかもしれませんネ。
庵の庭の梅も、
例年に比べると一ヶ月近く開花が遅れていましたが、
ようやく “ 紅梅 ” の蕾が弾けました。
待ちわびた
梅の開花
でも、“ 白梅 ” は未だ蕾の状態です。
白梅の蕾 ⇒
いままでのこの季節は、
紅白の梅 が満開で、温かな気候が続いて
気持ちも穏やかになれたのですが ・ ・ ・
昨年の “ 大震災 ” を経験してからは、
この時期
“ 心、穏やかならず ” といった心境です。
こうして、ブログを綴っていると、
昨年のこのシリーズ初回のブログが鮮明に
思いだされます。
「 能と面の花物語 」 で能 《 東北(とうぼく) 》の
物語をアップしたその日の午後に、
あの大震災が起こったので何か因縁めいた
気もします。
能 《 東北 》 は、
あの東北地方とは全く関係無く、
京都の東北院の梅に纏わる物語なのですが
いみじくも、二文字が一致してしまいました。
そんな、3月の「 能と面の花物語 」、
今年は少し気分をかえて、
能の中の“勝修羅(かちしゅら)” 物をお届けします。
箙(えびら) というのは、
矢を入れて肩や腰に掛け、携帯する容器のこと。
箙(えびら)
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
時は早春の頃。
場面は、西国(九州)の僧(ワキ)が都見物 のため
京へ上る途中、須磨の浦の生田(いくた)の古戦場に
差し掛かるところから始まります。
旅の僧は、生田川のほとりで、
武士の略礼装である素襖(すおう)を着て、
じっと 梅の花 を眺めている男(前シテ)と出会います。
その男は、
生田川での源平の合戦の折、
梶原景季(かげすえ)が風雅に梅を箙(えびら)にさして
戦った話や、景季の活躍にちなんで、
この梅を 『箙の梅』 と呼んでいる ことを語ります。
旅僧が一夜の宿を男に所望すると、
男は
「 私はこの梅の主で、梶原景季の亡霊なのだ 」 と
正体を明かし、どこへともなく消えて行きます。
今度は、
生前の戦(いくさ)装束で僧の前に再び現れ(後シテ)ます。
後シテの景季の
亡霊が懸ける
【赤平太】の面 ⇒
梅の花枝を挿した
後シテが登場
月岡耕漁の能絵(Web画像)
殺生(せっしょう)を生業(なりわい)とした
武士の宿命として、
修羅道に堕ち苦しんでいる様を僧に見せ
回向(えこう)を頼み、朝日とともに姿を消す。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
この 《 箙 》 の謡曲の中に、
飛花落葉の無常はまた、
常住不滅の栄をなし ・ ・ ・
とあります。
昨年のこの月に起きた“天災地変”は、
まさに、“ 飛花落葉(ひからくよう) ” のごとく
絶えず移り変わるこの世の、
無常さを思い知らされます。
< シリーズ : 能と面の花物語 >
・ 第8回 能楽「紅葉狩」 と 紅葉 ’11 11/11 ☞ こちら
・ 第7回 能楽「菊慈童」 と 菊花 ’11 10/20 ☞ こちら
・ 第6回 能楽「井筒」 と 尾花 ’11 9/ 2 ☞ こちら
・ 第5回 能楽「半蔀」 と 夕顔 ’11 8/ 4 ☞ こちら
・ 中間 狂言「千鳥」 と 千鳥草 ’11 6/23 ☞ こちら
・ 第4回 能楽「杜若」 と 菖蒲? ’11 6/17 ☞ こちら
・ 第3回 能楽「石橋」 と 牡丹 ’11 5/ 6 ☞ こちら
・ 第2回 能楽「桜川」 と 桜 ’11 4/ 1 ☞ こちら
・ 第1回 能楽「東北」 と 梅 ’11 3/11 ☞ こちら
雅勒
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