能・狂言面製作工程
少しづつ今までの日常が戻りつつあります。
学校も今週から、登校が始まったようです。
NHK文化センターの講座も来月6月から
再開します。
再開初日の能面教室に、
今年のテーマ面 【 泥虎 (でいこ) 】 の試作と
金冠 が間に合いました。
金冠の製作にあたり、製作手順書も作成しました。
『 金冠の製作工程 』
1. 眼型の型取り
彫り上げた
能面の目に
銀紙(アルミホイル)
をあて、
型取りをする。
2. 銅板の焼きなまし
銅板を柔らかく
して成型を
容易にするため、
焼きなましをする。
3. 銅板に眼型を写し取る
アルミホイルの
眼型を平坦に延ばし
銅板に写し取り
金切り鋏で
銅板を切り取る。
4. 眼型の成型
成型台の窪みに
目型を置き、
成型棒で成型をする。
5. 金冠の研磨
#130のサンドペーパを
使って完全に凹凸が
無くなるまで研磨する。
凹凸が無くなったら、
#400 のサンドペーパ
で仕上げる。
更に真鍮・銅用の
研磨剤で仕上げる。
6. メッキ処理
下地にニッケルメッキ
を施し、
金メッキをする。
銅板で金冠を製作した場合、 金箔が剥がれた場合などの事態を考慮して、 下処理で金メッキを施しておく。 | |||||||
完成
資料作成
久々に生徒さん達と
顔を合わせるのが楽しみです。
↑
クイックすると、別窓で開きます。
男面の彩色に入りますが、
この 【 十六中将(じゅうろくちゅうじょう) 】 は平家の公達の
面(おもて)なので極めて女面に近い彩色となります。
下塗りは、
梨地無しの無垢肌で、額(ひたい)は左右対象に斜めの
軽い 刷毛目 で仕上げてます。
上塗りは、一部に “ 刷毛目彩色 ” を施し、全体的には “ 打ち胡粉 ” による軽い 梨地 で仕上げます。
1).上塗り用の 胡粉 と 顔料 で色胡粉を作る。
水干顔料(すいかんがんりょう) の調合
・和黄土
・岩群緑(淡)
・山吹
胡粉に調合した顔料を入れて、
更に 空摺り する
色胡粉を膠(にかわ)液で溶いて、“ 通し ” に掛け
ぬるま湯で濃度を薄めに調整をする
2).3種類の平筆で上塗りをする。
中央の穂先を
つめた筆で、
刷毛目を際立
たせる
良く乾かしてから塗りムラの無いように、
上塗りは2~3回する。
(今回は、3回塗り)
3).ぼかし筆で色胡粉を打ち付け(打ち彩色)て、
軽い梨地を施す。
一度の打ち込みでは、凹凸が出ませんので
多少湿り気のある状態で、3~4度程打ち
付けます。
クリックして拡大してみて下さい ↑
4).網ぼかし
ヤシャブシ液に、赤味を足す
軟らかいぼかし筆で、軽く網を撫ぜるように
穂質の軟らか
い方が粒子が
細かくなる
5).軽い研ぎ
400#のサンドペーパーを2枚摺り合わせて
目の細かいペーパに仕上げる
指の腹で、そっと撫でるように ・・・
6).梨地の凸部に タンポ打ち
2色の古色を
作る
木綿布の
タンポで
古色を付ける
面縁や凸部を濃い目の赤味古色を施し、
凹部はくすんだ古色を施す
7).コーティングを兼ねた、仕上げ塗り
上塗りで使った色胡粉液を、布で濾(こ)してから
更に濃度を薄く調整する
8).目の墨入れ
下塗り胡粉に墨を入れて、薄墨を作る
薄墨と
蒔絵筆
先ずは、
薄墨で
濃い墨を入れる
眼(まなこ)の
部分は下地色
を残す
人の眼とは逆に、白眼部分に墨は入ります
9).鉄漿(おはぐろ)を入れる
歯先は薄墨
で根元は黒く
通常の男・女面は、上歯だけです。
10).唇の紅差し
男面なので、橙色系に墨を混ぜてクスミを出す
11).毛書き
青墨に
少し黒墨を
足す
冠部
細めの
毛書き
12).眉(まゆ)入れ
3段階の
濃さの墨
第1段階
薄く輪郭を
タンポ打ち
筆で
斜めに薄く
色付け
ウッスラと
輪郭付け
布で研ぐ
以降、順次墨を濃くしながら、根気よく眉を
入れていく
急ぐと、胡粉が剥離(はくり)するので、注意が
必要
13).疵(きず)彩色
荒目のサンドペーパーで、冠部と毛、目の際、
唇(くちびる)に疵を施して、
ヤシャブシ液で古色出しをする
冠部の
疵付け
唇の際の
古色付け
以上で、ほぼ完成します。
更に仕上がりの全体の色調を見て、再度ぼかしや
タンポ打ちで色のバランスを整える場合もあります。
面裏
平家の若き公達(きんだち)の表情が、窺(うかが)えましたでしょうかネ~
通常の女面の彩色は、
冠部と毛書きの形を除いては、ほぼ同じ様な彩色となります。
これをもちまして、
「 面(おもて)を打つ 」シリーズの完結といたします。
【 十六中将 】の作品は、
HP 『 雅勒の庵 』_作品展示室の掲載してありますので
面の説明や詳細画像はそちらを参考にして下さい。
☞ こちら
このシリーズ、
雅勒 の教室の生徒さんや面打ちを始めて間もない人達の参考になれればいいのですが ・ ・ ・
< 過去の関連記事 >
・ 女面の見極め ’11 6/ 8 ☞ こちら
「面(おもて)を打つ」_彩色準備 の続きです。
↑
クイックすると、別窓で開きます。
これから彩色する能面は、
女面1面と男面2面、そして翁系の計4面ですが、
しばらく彩色をしていなかったので、色感を取り戻す為に比較的簡単な彩色の 【 父尉(ちちのじょう) 】 から一面ずつ仕上げていきます。
1).上塗り用の 胡粉 と 顔料 で色胡粉を作る。
材料と道具
・上塗り胡粉
・乳鉢と乳棒
・水干顔料
・計量匙
・膠(にかわ)液
・薬包紙
上塗り用の胡粉は小さな薄い板状に固まっている
ので、乳鉢を使ってなるべく細かい粒子になるよう
“ 空摺り(からずり) ” する。
水干顔料(すいかんがんりょう) の調合
・淡口黄土
・岱赭
・鶯茶緑
胡粉に調合した顔料を入れて、更に 空摺り する
小匙2杯
程度
全体が薄く
色付くまで
空摺り する
色胡粉を膠(にかわ)液で溶いて、“ 通し ” に掛ける
下塗りよりも
細かい(#150)
通し で濾す
ぬるま湯で、濃度を薄目に調整
2).平筆で上塗りをする
塗り終えた直後は、色がかなり濃くみえますが、
乾いた時点の色が本来の色です
良く乾かしてから塗りムラの無いように、
上塗りは2~3回する。
(今回は、2回塗り)
3).サンドペーパーで研ぎ出し
目の細かい
ペーパー(#400)
で軽くなぜる
程度に ・ ・ ・
研ぎ上りの状態
4).網ボカシで古色付けをする
ヤシャブシ液にケーキカラーで古色を調整
多少、
赤味を足す
面の縁と 額(ひたい)や鼻・頬のコブ等凸部を
重点的に古色をかける
網ぼかし により、梨地の凹部に古色が掛る
5).タンポ打ち で、さらに濃い目の古色を付ける
木綿の布に
古色液を浸み
込ませて、
よく絞る
梨地の凸部に
古色を打つ
9割方乾いたら
布で研ぎ上げる
ここまでで、
上塗り色・薄めの古色・濃い目の古色の三段階
の色調で彩色されました。
6).最後にコーティングを兼ねた、仕上げ塗りをする
上塗りで使った色胡粉液を、布で濾(こ)してから
更に濃度を薄く調整する
布濾し
よく乾かしてから、再び布で強めに研ぎ上げて、
塗りの段階は終了です。
こんな状態に仕上がります
7).冠(かんむり)部 と 眼 の墨入れ
中国墨と青墨
をブレンドして
摺る
一般的な日本の墨は膠(にかわ)の成分が強く、
艶(ツヤ)が出過ぎる為、能面の毛書きなどには、
膠成分の少ない中国墨を使う
冠部分
くり抜き目の
中に墨入れ
8).唇の紅差し
濃い朱墨を
膠で摺って
墨を混ぜて
調整する
9).最後に冠下の毛書きと髭を書き入れ、
眉と顎髭を付けて、切り顎を繋繋ぐ。
ボウボウ眉
切り顎の
繫ぎ
10).全体の様子を見て、傷彩色 を施す。
ボールペーパ
で傷を付ける
ヤシャブシ液を
塗り古色付け
わずかな傷で、趣が変ります
これで、翁系の 【 父尉 】 が完成です。
このシリーズも、
彫り から 彩色 まで能面製作の一通りの工程を紹介しましたが、
翁系は、ある意味特殊な面で彩色・工作も特殊です。
NHKの大河ドラマの 『 平清盛 』 も終盤に差し掛かったことですし・・・
平家ゆかりの男面、 【 十六中将(じゅうろくちゅうじょう) 】 の彩色をもって 「 面(おもて)を打つ 」シリーズの完結としたいと思います。
「面(おもて)を打つ」_下塗り の続きです。
↑
クイックすると、別窓で開きます。
翁系の面の彩色は、“ 梨地 ” を活かした彩色が多いので、今回の 【 父尉(ちちのじょう) 】 は強めの梨地(柚子地に近い)と “ 研ぎ ” で仕上げることにしました。
但し、
モデルとした中村直彦氏のものは、普通の 色(いろ)彩色 です。
モデルにした
【 父尉 】 の画像
井伊家秘蔵
「能面能装束展」図録 より
1).下塗りの胡粉液を濃い目にする
絵皿に取り
膠を増量する
2).スポンジで梨地を打つ
キッチンスポンジ
を切ったもの
このような状態に仕上げる。
これで、上塗りの準備は完了ですが、
最後の彩色の前に、もう一仕事あります。
しばらくは、美容師のお仕事です (笑)
翁系の特徴でもある、ボウボウ眉(まゆ) と 顎髭(あごひげ) の工作です。
アクセサリ用の
ボンボンを分解
「面(おもて)を打つ」_裏面処理 の続きです。
↑
クイックすると、別窓で開きます。
面裏の漆が十分乾いたことを確認してから、
彩色の “ 下塗り ” にはいります。
下塗り に必要な道具や材料は、
・膠(にかわ)
・盛り上げ胡粉
・乳鉢と乳棒
・平筆(大・小)
・通し(100番)
・ビーカー
・メスシリンダー
・電気コンロ
1).膠液(にかわえき)を作る
鹿膠の原液と
50℃程度の湯
を1:3の割合で
薄める。
埃が入らないように
ラップで蓋をしておく
一般的には、固形の粒膠を60℃の湯で15~20分位で
溶解させた溶液を使いますが、
雅勒の場合は、保存性が高く簡単に溶解出来るゼリー状
の鹿膠(しかにかわ)を使います。
2).胡粉(ごふん)団子を作る
この量で、
一面分の
見当
(木匙、5杯)
小匙で、
5~6杯の
膠液を混ぜる
ボソボソな状態
で胡粉と膠液を
混ぜる
(蕎麦打ちの要領)
団子状に
まとめる
堅さは、
耳たぶ程度
この状態で乳鉢に叩き付けて、胡粉の中の空気を
抜いて、膠とよく絡ませます。
この作業を “ 百叩き(ひゃくたたき) ” と言います。
3).胡粉(ごふん)を膠液(にかわえき)で溶く
手捏(てこね)で
棒状に伸ばす
大豆くらいの
粒に分けて
ぬるま湯を注ぎ
アク抜きをする
水をきり
膠液を注ぐ
指の腹で
胡粉の粒を
膠液に溶かす
100番の“通し”で
濾して出来上がり
4).胡粉液 の濃度を調整する
出来上がった
胡粉液にぬるま湯
と膠液で濃度を
調整
筆先からの
垂れ具合で判断
( 経験的に ・・・ )
5).胡粉液 を木地に馴染ませる
木地に押し付ける
ようにムラ無く塗る
この時の胡粉液は
通しに残った胡粉を
膠液で洗った濃い目
のものを使う
5).下塗り
“ 刷毛返し ” は何度もやり過ぎないで、
胡粉の層を均一に塗る。
全体を “ 横刷毛目 ” に仕上げる様な特殊な彩色をする場合などを除いては、
額から目の部分は横に塗り、鼻・頬は縦塗りで、最後の顎の部分は丸みに沿って塗ります。
初回の
下塗りの直後
6).均(なら)し研ぎ
下塗りを数回行った後に、サンドペーパで
塗りあとを均す。
180番のペーパ
で研ぐ
( ↑ クリックして見て下さい)
目や歯の部分の
胡粉の溜まり を
取り除く
湿った布で
軽く拭き上げる
5)の下塗り と 6)の研ぎ の工程を1セットとして、
3~5セット繰り返して、下塗りが完了します。
【蝉丸】 【曲見】
能面の彩色では、
古色の陰影効果を出すために “ 梨地 ” を付ける場合があります。
強い梨地を付ける場合は、下塗りの完成した時点で最後にスポンジや刷毛で 梨地 を施して置きますが、
女面・男面など繊細な面の場合は、上塗りの時点で 梨地 を施します。
次は、
能面製作の最後の工程の彩色です。
↑
クイックすると、別窓で開きます。
夏の気候から、
秋に変り、能面の彩色 にはいい時期になりました。
彫りの完成した能面が、お化粧を待っています。
表の化粧前に、 “ 面裏の処理 ” が必要です。
面裏には演者の汗などから能面を守る為に耐久性を考慮して、漆を塗ります。
しかし、
本漆は “ かぶれ ” などの弊害があるので、化学漆を使うのが通例になっています。
面裏の処理に必要な道具や材料は、
・工芸漆、
透(色なし)・黒
・うすめ液
・まこも粉
・漆用の顔料
本朱・緑・黄
・漆用刷毛(大・小)
・摺り用ペーパー
工芸用の “ 漆 ” と漆用の “ 顔料 ” がベースになります。
1).作者銘に色漆を流す
透の漆に
顔料を混ぜる
凹彫りの銘に色漆を流し込む
面裏の基本色に応じて、銘の色を変える
2).朱の下塗り
3).基本色の上塗り
黒褐色の漆を
上塗り
(顎部はまだ未処理)
4).ふるび粉をかける
半乾きの木地
に、まこも粉を
振りかける
自然な落ち着きのある色艶と仕上がり感を表現する ため
5).研ぎ出し
8割方乾いた状態で、拭き漆で使用するペーパーで
研ぎ出しをする
研ぎ出すことにより、凹部にまこも粉の色が残り、
凸部は下塗りの朱がわずかに浮き出てくる
これで、面裏の処理が終了して面裏は完了です。
女面の場合もほぼ同様の手順で、漆処理をします。
女面の場合は、
紐穴の部分が毛書きされるので、紐で摺れた趣を出す為に、面表に黒褐色の漆を下塗りして置きます。
女面の
紐穴部分の傷彩色
紐穴部の
面表の処理
基本色は、黒の漆で上塗りをして “ まこも粉 ” を振ります。
この後、研ぎ出して完成させます。
雅勒 の場合、
男面は鉄色の面裏仕上げで統一しています。
緑の顔料を
透の漆で調合
黒漆を混ぜ
鉄色に仕上げる
能面の面裏は、
唯一作者の個性が出せる過程ですが、
さすがに、4面の同時処理は忙しいです。
基本は一面ずつ仕上げるのがいいですネ。
次は、表の下塗りの段階に入ります。
< 過去の関連記事 >
・ 面裏の趣(おもむき) ’10 7/26 ☞ こちら
「面(おもて)を打つ」_中彫り の続きです。
↑
クイックすると、別窓で開きます。
彫りの最終工程は、目・鼻・口の “ 小作り ” です。
使う道具類
中彫り を終えた面(おもて)の表面を、150番のサンドペーパーで研ぎます。
特に、
女面・男面は繊細な彩色を意識して、入念に研ぎだします。
1).目の小作り
面裏の眼(まなこ)に相当する位置を軽く
透(す)くっておく
眼(まなこ)の
見当彫り ⇒
目の輪郭に沿って、軽く切れ目を入れる
良く切れる “ 切り出し ” を使って切り込む
眼(まなこ)の中央に、錐(キリ)を通す
眼(まなこ)と、二重瞼を作る
2).鼻の小作り
鼻穴の中央に、やや内側に沿って錐(キリ)を通す
面裏の
目と鼻
3).口の小作り
両方の口元に、錐(キリ)を通す
歯 と 下唇 の隙間を口元まで、鋸で切る
唇 と 歯を作る
面裏の口
4).面裏の仕上げ
面裏はノミ跡を残すように、
軽くサンドペーパーをかける
“ 雅勒 ” の銘を彫り込んで、完成
【 十六中将 】
さて、
次からは 彩色 の工程に移りますが、10月頃になるでしょう。
それまでは、“ 離見(りけん)の見(けん) ” です。
途中で、彫りの修正がでるかもしれません。
< 過去の関連記事 >
・ 「秘すれば花」 と云うけれど ’12 8/7 ☞ こちら
↑
クイックすると、別窓で開きます。
いよいよ、顔の表情を創り出す “ 中彫り ” の工程です。
“ 荒取り ” は、叩きノミだけの作業でしたが、
これからは彫刻刀がメインの道具になります。
1).荒取り を終えた時点で、目・鼻・口の位置を
確認します。
2).縦型紙の型番(額から顎まで)の順に各位置の
型紙を当てながら彫り進める。
目上の型紙当て ⇒
⇐ 鼻頂点の
型紙当て
2~3か所を同時にこなし、額(ひたい)から顎(あご)までを
平均的に彫り進めると、自然と滑らかな仕上げになっていく。
目の中彫り
額からの俯瞰 正面からの俯瞰 目の全体
鼻・口の中彫り
この段階で、型紙との精度は 8割 程度です。
以降は型紙に頼らず、モデルの画像のイメージに仕上げていきます。
そして、仕上がりは
参考型紙のモデル 今回のモデル
裏彫りは、1cm程の厚さに透(す)くって置く
目・鼻・口の
小作り の為
見当を付けておく
次は、彫り の最後の工程
目・鼻・口の “ 小作り ” と面裏の仕上げになります。
< 過去の関連記事 >
・ 「秘すれば花」 と云うけれど ’12 8/7 ☞ こちら
「面(おもて)を打つ」_木取り の続きです。
↑
クイックすると、別窓で開きます。
“ 木取り ” の次は、縦(側面)の形状を作る工程で
叩きノミを使って “ 荒取り(コナシ) ” をします。
1).面表の各部位の横線毎に、鋸(ノコギリ)で
“ 限界位置 ” まで切り込みを入れる。
⇐ 2mm程の
余裕有り
2).鋸の切り込み位置に従い、ノミで叩いて余分な
部分を落とし直角部を削いで滑らかにする。
3).面表・側面を台形状にを削ぎ落す。
斜線部を
削ぎ落す
4).額(ひたい)と顎(あご)の余分な部分を落とす。
5).目・鼻部分のコナシ
目の部分
鼻の部分
面表のコナシが完了
6).面裏の上(額の側)と下(顎の側)の反りを作る。
面裏の反りが完了
7).面裏を軽くすくい取りをする。
以降の作業時、持ち手が出来ればいい程度に ・ ・
8).縦型紙に従い、縦型の詳細合わせをする。
コナシただけでは
縦型と合っていない
この精度まで合わせる
荒取りの段階ではこの様に多少顔のイメージが出来上がります。
次の工程の “ 中彫り ” では、もっと目・鼻・口がはっきりしますヨ。
< 過去の関連記事 >
・ 「秘すれば花」 と云うけれど ’12 8/7 ☞ こちら
雅勒
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8/18青柳氏の【邯鄲男】をアップ
8/12 柏原氏の【 蝉丸 】【逆髪】をアップ
6/26「作品展示室」に【神鳴】をアップ
4/28「催し物情報」に能面展情報をアップ
2/7「作品展示室」に【生成】をアップ
2/6「催し物情報」に能面展情報をアップ
2/3 松本氏の【 蝉丸 】・
柏原氏の【姫鬼】・
青柳氏の【逆髪】を アップ
1/25 松本氏の《 蛇 》 をアップ
- - - - ’23 ( R.5 )- - - -
12/10 柏原氏の《 深井 》 をアップ
7/14 会員「作品教室」に受賞履歴アップ
2/3 催し物情報に能面展告知 をアップ
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