能面を打ち始めて、10年
それまでは、小学生の頃から憶えた木版画を毎年年末に彫り、年賀状に摺って近況を報告していました。

最初は、1色か2色の簡単な木版画で、序々に色を増やし10色近いものまで彫ったことがあります。
彩色が増えれば、当然版木を彫る作業が増えると同時に、摺りの段階で、これまた大変な作業になります。
何しろ、年賀状ですので100枚近くの“摺り”の作業を必要とします。 (>_<)

学生時代はまだ、時間的な余裕があったので10色近い作品も出来たのですが、仕事に就き時間的余裕が少なくなるに従い、色数を減らして何とか続けてきました。
(一年だけ、たしか翌年が鼠年の時に長期出張で彫れない年がありましたが・・・)


1997年(平成9年)の丑(うし)年の年賀状用の7色摺りの作品で、中国の故事にある『牛に乗る牧童』です。

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 仏道修行の始めから終わり
 までを、
 牧童が牛を尋ねてから家に
 帰るまでに例えられる為、
 
 家内和平祈願のための掛け
 軸などにも描かれます。

  
 (画像をクイックすると、拡大表示されます)



基になる版木は4枚で、色は線彫りの墨を入れて7色摺りです。

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 ⇐ 線彫り(桜の版木を使用)
   輪郭と牛の強調部の版木
   

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     彩色部(1色)の版木 ⇒
     牛の全体部の薄墨
    




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 ⇐ 彩色部(3色)
   笠と鞍・ゴザと牛の鼻輪

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     彩色部(2色)の版木 ⇒
     牧童の着物と草履




この作品の頃から、平面の彫刻である“木版画”から立体彫刻への想いが芽生え始めて、その数年後に“能面”に巡り会いました。


お陰で、年賀状にもその年に製作した能面・狂言面の作品をデジカメで撮影してプリント加工出来るので時間の余裕が出来ました。

2010_年賀状
 ⇐ 今年の年賀状