能で使われる面は、

流派によって、造形の異なる面が使われることが

あります。


牡丹の花のもとで乱舞する 《 石橋(しゃっきょう) 》 の

専用面 【 獅子口 】 は、観世形・宝生形・金剛形 で

その造形にかなりの違いがあります。


観世・宝生各宗家の本面がよく知られています。

獅子口(観世形)_「能面の風姿」東方出版










     観世形【獅子口


                「能面の風姿」(東方出版) より


【獅子口】_宝生形b









 宝生形【獅子口


【獅子口】_宝生形



昨年、

教室の生徒さんが金剛形の 【 獅子口 】 を打ちたい

というので、

急遽、手本になる金剛の 【 獅子口 】 を途中まで


P7300186











製作したものを、仕上げて見ました。


P7110485a















観世・宝生の 【 獅子口 】 とはやや趣が異なり、

彩色は金泥彩色ではなく、ツヤのある肉色で

口もカッと開かず、歯列に金冠を施してはいるが、

牙を表してはいません。


【獅子口】_金剛形b
















【獅子口】_金剛形




観世・宝生の 【 獅子口 】 と比べると、

人間味のある面ではないかと思います。



今年の全国新作能面公募展に

能面公募_福井県池田町















出展して見ようかと思います。