秋に咲く、" ホトトギス " の花
花びらには小紫点が多数あり、その模様が
鳥のホトトギス(杜鵑、時鳥、子規、不如帰とも)の羽根や
腹の斑紋に似ていることが名の由来となっています。

鳥類の ホトトギス は
古来より「霊長」とされていたため、
花もまた格調高い花として茶花や生け花に古くから
よく用いられているようですネ~
鳥の ホトトギス の声を聞くと、
物思いや懐旧の情をかき立てられるといわれ、
橘の花散る里の 時鳥 片恋しつつ鳴く日しぞ多き
『万葉集』巻3・大伴旅人
などと詠まれています。
光源氏 の詠んだ歌
橘の香をなつかしみほととぎす
花散る里をたづねてぞとふ
に因む『 源氏物語 』 「花散里(はなちるさと) 」の巻では
ただならず、「ほど経(へ)にける、おぼめかしくや」と、
つつましけれど、過ぎがてにやすらひ給ふ、
折しも、ほととぎす 鳴きて渡る。
もよほし聞こえ顔なれば、
御車おし返させて、例の、惟光(これみつ)入れ給ふ。
をちかへりえぞ忍ばれぬほととぎす
ほの語らひし宿の垣根に
( 昔にたちかえって懐かしく思わずにはいられない、
ほととぎすの声だ。
かつてわずかに契りを交わしたこの家なので )
源氏の君はホトトギスに促されて、
心を決めたようです。
先々も聞きし声なれば、
声(こわ)づくりけしきとりて、御消息聞こゆ。
若やかなるけしきどもして、おぼめくなるべし。
ほととぎす言問(ことと)ふ声はそれなれど
あなおぼつかな五月雨(さみだれ)の空
( ホトトギスが鳴く声ははっきり分かりますが
どのようなご用か分かりません、
五月雨の空のように。)
夏に渡来する夏鳥で、
夜遊び好きな ホトトギス の " 忍び音 " は、
なぜか、光源氏 と重なりますネ~ ( 笑 )
< 過去の関連記事 >
・ 秋花にみる源氏物語 - 藤袴 - ’16 10/4 ☞ こちら
・ 秋花にみる源氏物語 - 吾亦紅 - ’16 9/30 ☞ こちら
・ 秋花にみる源氏物語 - 小式部 - ’16 9/28 ☞ こちら
・ 秋花にみる源氏物語 - 段菊 - ’16 9/26 ☞ こちら
花びらには小紫点が多数あり、その模様が
鳥のホトトギス(杜鵑、時鳥、子規、不如帰とも)の羽根や
腹の斑紋に似ていることが名の由来となっています。

鳥類の ホトトギス は
古来より「霊長」とされていたため、
花もまた格調高い花として茶花や生け花に古くから
よく用いられているようですネ~
鳥の ホトトギス の声を聞くと、
物思いや懐旧の情をかき立てられるといわれ、
橘の花散る里の 時鳥 片恋しつつ鳴く日しぞ多き
『万葉集』巻3・大伴旅人
などと詠まれています。
光源氏 の詠んだ歌
橘の香をなつかしみほととぎす
花散る里をたづねてぞとふ
に因む『 源氏物語 』 「花散里(はなちるさと) 」の巻では
ただならず、「ほど経(へ)にける、おぼめかしくや」と、
つつましけれど、過ぎがてにやすらひ給ふ、
折しも、ほととぎす 鳴きて渡る。
もよほし聞こえ顔なれば、
御車おし返させて、例の、惟光(これみつ)入れ給ふ。
をちかへりえぞ忍ばれぬほととぎす
ほの語らひし宿の垣根に
( 昔にたちかえって懐かしく思わずにはいられない、
ほととぎすの声だ。
かつてわずかに契りを交わしたこの家なので )
源氏の君はホトトギスに促されて、
心を決めたようです。
先々も聞きし声なれば、
声(こわ)づくりけしきとりて、御消息聞こゆ。
若やかなるけしきどもして、おぼめくなるべし。
ほととぎす言問(ことと)ふ声はそれなれど
あなおぼつかな五月雨(さみだれ)の空
( ホトトギスが鳴く声ははっきり分かりますが
どのようなご用か分かりません、
五月雨の空のように。)
夏に渡来する夏鳥で、
夜遊び好きな ホトトギス の " 忍び音 " は、
なぜか、光源氏 と重なりますネ~ ( 笑 )
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最近、俳句を始めて季語を勉強しています
その本に和歌も出てきます
昔の人は風流で雅、わびさびと自然をこよなく愛して暮らしていたんだと思いました