能は、室町時代の初期まで
物真似中心の大和申楽の 「 面白き能 」 であったのに
対し、当時の貴族・武家社会に、“ 幽玄 ” を尊ぶ気風
があったことから
優雅で美しい歌舞中心の 「 幽玄能 」 を大成 させた
のが世阿弥です。
この、“ 能の幽玄 ” に繋がるものが、能面の古色付け
でしょう。

味方玄 「能へのいざない」 淡交社より
能面に古色をつけるのは単に古く見せるという事
ではありません。
能面の古色は能の幽玄につながるものです。
古色のための古色ではつまりません。
幽玄にするには気品も入ります。
優美でもなければいけません。
・ ・ ・
鈴木慶雲 「続・能の面」わんや書店
能面打ちを始めて、
当初は、ヤシャブシの煮詰め液を使って網ボカシで
古色を付けていましたが、

更に一歩進めて、
現代の能面師の第一人者、
堀安右衛門氏の「能面の観賞と打ち方」 (淡交社) の
『 彩色 』 を参考にして、能面本来の古色付けをする
ようにしています。
この古色付けのチャン(古色液)はケーキカラーで、

能面の幽玄さを表現する三種類のベースの色、
「 利休ねずみ 」 ・ 「 梅ねずみ 」 ・ 「 鳩羽ねずみ 」
を作ります。
1.若竹色 を作る。
・ 小皿にケーキカラーの黄・赤でオレンジ色を作る


・ オレンジ色に青を加えると若竹色になる

2.ねずみ色 を多めに作る
・ 小皿にケーキカラーの黒と白を水に溶く

3.利休ねずみ
2.で作ったねずみ色に若竹色を混ぜる


4.梅ねずみ
・ 小皿にケーキカラーの赤を水に溶き
2.で作ったねずみ色を混ぜる


5.鳩羽ねずみ
・ 小皿にケーキカラーの青を水に溶き
2.で作ったねずみ色を混ぜる


この三種類の色が、
幽玄味を醸し出すベースの色となります。
この三色のねずみ色で、
モデルとなる能面の上塗りの色に調子を
合わせて古色の色味を調整します。

この古色液を布に浸み込ませて、よく絞って
能面に打ち付けていきます。


最終的に、
毛書き・目の墨入れ・紅差しを終えてから
再度、全体の調子を見ながら古色を付けて


完成です。


なかなか、
気品のあり優美な古色にたどり着きません。
永遠の課題ですネ~
物真似中心の大和申楽の 「 面白き能 」 であったのに
対し、当時の貴族・武家社会に、“ 幽玄 ” を尊ぶ気風
があったことから
優雅で美しい歌舞中心の 「 幽玄能 」 を大成 させた
のが世阿弥です。
この、“ 能の幽玄 ” に繋がるものが、能面の古色付け
でしょう。

味方玄 「能へのいざない」 淡交社より
能面に古色をつけるのは単に古く見せるという事
ではありません。
能面の古色は能の幽玄につながるものです。
古色のための古色ではつまりません。
幽玄にするには気品も入ります。
優美でもなければいけません。
・ ・ ・
鈴木慶雲 「続・能の面」わんや書店
能面打ちを始めて、
当初は、ヤシャブシの煮詰め液を使って網ボカシで
古色を付けていましたが、

更に一歩進めて、
現代の能面師の第一人者、
堀安右衛門氏の「能面の観賞と打ち方」 (淡交社) の
『 彩色 』 を参考にして、能面本来の古色付けをする
ようにしています。
この古色付けのチャン(古色液)はケーキカラーで、

能面の幽玄さを表現する三種類のベースの色、
「 利休ねずみ 」 ・ 「 梅ねずみ 」 ・ 「 鳩羽ねずみ 」
を作ります。
1.若竹色 を作る。
・ 小皿にケーキカラーの黄・赤でオレンジ色を作る


・ オレンジ色に青を加えると若竹色になる

2.ねずみ色 を多めに作る
・ 小皿にケーキカラーの黒と白を水に溶く

3.利休ねずみ
2.で作ったねずみ色に若竹色を混ぜる


4.梅ねずみ
・ 小皿にケーキカラーの赤を水に溶き
2.で作ったねずみ色を混ぜる


5.鳩羽ねずみ
・ 小皿にケーキカラーの青を水に溶き
2.で作ったねずみ色を混ぜる


この三種類の色が、
幽玄味を醸し出すベースの色となります。
この三色のねずみ色で、
モデルとなる能面の上塗りの色に調子を
合わせて古色の色味を調整します。

この古色液を布に浸み込ませて、よく絞って
能面に打ち付けていきます。


最終的に、
毛書き・目の墨入れ・紅差しを終えてから
再度、全体の調子を見ながら古色を付けて


完成です。


なかなか、
気品のあり優美な古色にたどり着きません。
永遠の課題ですネ~
古色、、ねずみ色を混ぜるのですね。
原色をくすませる、味わいがありますね。