雅勒 の能面教室では、

一昨年から、

一面、テーマ を決めてその年に製作して

4月の能面展で出展するように決めています。


多少、
各自の進捗にズレも出ますが、お互いに

同じ技術を切磋琢磨しあいながら製作出来るので

いい相乗効果が結果が出ています。



前回は、

獅子口(ししぐち) でしたので今年の展示会を前に

完成した人も何人かいます。

皆川さん_獅子口
















 皆川さん(経験6年)の作品


富田さん_獅子口















            
           富田さん(経験3年)の作品


あと二名は、彩色の途中です。


今年4月の定例の能面展では、

4面の 獅子口 が勢ぞろいする予定です。

さぞかし、

荘厳な雰囲気に包まれるのではないでしょうか 



今年のテーマの面は、

赤鶴(しゃくつる)作の (しかみ) になります。



モデルは、

旧金剛宗家伝来 能面 の図録から選定しました。


雅勒の蔵書










        旧金剛宗家伝来
    三井記念美術館所蔵
         『能面』図録

顰












伝赤鶴作
   【顰】



写真の画像から、

平面図(能面の輪郭)を作る場合、

縦の所定長さを基準にすると、やや細面に写っています。


これを、画像処理で実際の幅まで加工修正します。


顰_平面原寸









  縦 :121
  幅 :162
  厚 : 91mm








縦・横の寸法を実際の能面サイズに合わせたものを

トレースします。

平面図のトレース








 
  トレーシング
  ペーパーを
  被せる



平面図のトレース(3)












厚紙にトレース



 カーボン紙を
 敷き、
 塩化ビニール
 の型紙用紙
 にトレース




平面図











  輪郭を
  切り取る





次は、縦型です


この写真も真横からの撮影ではないので、

実際の縦の中心線を想定して、側面を推定します。

縦型の製図
















厚手の型紙の用紙にトレースして切り抜きます。


縦型の調整



 
  バリ取りや
  微調整では
  これが役立ちます





こうして、縦の型紙が完成です。

縦型













この縦型を使って、側面の様子を製図します。


縦型図










側面のイメージ図からの高さ情報や、

鼻の付け根からの位置情報を平面図に記載して

完了です。


平面図_寸法入れ
























これで、最小限の型紙が揃いました。


あとは、

ひたすら写真をにらめっこしながら彫り上げます。


一応、
雅勒 も生徒さん達の彫りに先行して、

新しい【 】を作製しますヨ~ 





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