今、
能面の彫りを終えた面が三面と、彫り途中の面が一面あります。
ブログにアップした画像や朝夕の薄灯りの下で、彫りの終えた面と対面すると
彫り上がりの直後は、気付かないところが見えてくるのです。
こうして、
彩色に取り掛かるまで時を置くのは、この過程も大事だからです。
世阿弥の言葉に、
“ 離見(りけん)の見(けん) ” と云う伝承があります。

つまり、
「 あらゆる観客の目の位置に心の目を置いて、
自分の完璧な舞姿を完成せよ 」
と云う教えです。
オリンピックの体操・男子総合で金メダルに輝いた
内村航平選手は、
「 演技をしている自分をもう一人の自分が
俯瞰しているという感覚がある 」 そうです。
これこそ、
まさに“ 離見の見 ” の極みではないでしょうか
雅勒 の場合、
自分の作った能面を客観的に見直すのとは、多少意味合いが異なりますが、
自分の作品として観るのではなく、教えている生徒さんの作品としてみれば、自(おのず)と修正を必要とする個所が見えてきます。
この考え方も “ 離見の見 ” ではないかと思って、実践しています。
先月、
彫り終えた 【 曲見(しゃくみ ) 】 のブログ画像をジュックリ見ると

下唇から顎(あご)にかけて、写し損なっている個所 と
彫りの甘さ が見えてきました。

本面の
口~顎廻り ⇒

下唇の湾曲と顎にかけての曲線 と 顎の張り具合が問題の個所です。
特に、顎の張り具合は
女面ですので、もう少し丸味が必要ですネ。
これでは、男の顎になっています。

彫りの
修正 ⇒

これで、納得がいきました。
後は、
彩色した結果の様子次第です。
< 過去の関連記事 >
・ 「秘すれば花」 と云うけれど ’12 8/7 ☞ こちら
能面の彫りを終えた面が三面と、彫り途中の面が一面あります。
ブログにアップした画像や朝夕の薄灯りの下で、彫りの終えた面と対面すると
彫り上がりの直後は、気付かないところが見えてくるのです。
こうして、
彩色に取り掛かるまで時を置くのは、この過程も大事だからです。
世阿弥の言葉に、
“ 離見(りけん)の見(けん) ” と云う伝承があります。

つまり、
「 あらゆる観客の目の位置に心の目を置いて、
自分の完璧な舞姿を完成せよ 」
と云う教えです。
オリンピックの体操・男子総合で金メダルに輝いた
内村航平選手は、
「 演技をしている自分をもう一人の自分が
俯瞰しているという感覚がある 」 そうです。
これこそ、
まさに“ 離見の見 ” の極みではないでしょうか

雅勒 の場合、
自分の作った能面を客観的に見直すのとは、多少意味合いが異なりますが、
自分の作品として観るのではなく、教えている生徒さんの作品としてみれば、自(おのず)と修正を必要とする個所が見えてきます。
この考え方も “ 離見の見 ” ではないかと思って、実践しています。
先月、
彫り終えた 【 曲見(しゃくみ ) 】 のブログ画像をジュックリ見ると

下唇から顎(あご)にかけて、写し損なっている個所 と
彫りの甘さ が見えてきました。

本面の
口~顎廻り ⇒

下唇の湾曲と顎にかけての曲線 と 顎の張り具合が問題の個所です。
特に、顎の張り具合は
女面ですので、もう少し丸味が必要ですネ。

これでは、男の顎になっています。

彫りの
修正 ⇒

これで、納得がいきました。

後は、
彩色した結果の様子次第です。
< 過去の関連記事 >
・ 「秘すれば花」 と云うけれど ’12 8/7 ☞ こちら
技とは・・業とは・・感服です m(_ _)m
ご自身の納得いく作品を創られるのは至難の業ですね。
彩色でも これまた納得いくまで時間がかかるのですよね。
私もチョビット技術を持ちますが常に反省の域に浸っております。
人生逝くまで勉学に励まねばなりません。
好きで選んだ道ですから。
彩色を楽しみにしておりますね♪