能面は「面紐(めんひも)と言う組み紐を頭の後ろで結ぶことによって顔に固定します。
紐の色には黒・白・赤・浅黄・樺(かば)等があり、色の使い分けは翁や白頭(しろがしら)を使う場合は白、笑尉や朝倉尉等の尉面は浅黄(白の家もあります)赤頭(あかがしら)の時は赤(獅子と猩々乱のみ赤の家もあり)で、それ以外の女面や中将、十六等は黒になります。

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⇐ 【石橋(しゃっきょう)】
   の演目で掛ける『小
   獅子』は赤頭を使う
   ので、の面紐、
   『獅子口』は白頭を
   使うので白の面紐。





通常の能面は、面紐の端の「」と言う輪を面の穴に通し、そこに紐をくぐらせて留めています。
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面に「耳」がある物は「こはぜ」と言う木の軸に和紙を巻いた物を使って面紐を固定します。
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面紐は一つの面に一組ですが、【石橋】に使う『獅子口』や『小獅子』には穴が片側に2つずつ開いていて、面紐を二組通して使います。これは頭を振ったときに万一一本が切れても、面が飛ばないための用心です。


雅勒の作品を正式に展示する時は、極力正規の「面紐」を使うようにしてますが、正式のものは長すぎるので京都の組紐屋さん(伊藤組紐店)にお願いして、30cm程の「面紐」を組んでもらっています。
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⇐ 左が、展示用
   右が、正式な面紐




余裕が有れば、組紐を習い自分で「My面紐」を組んでみたいですネ!