能面は時代の経過により、木部の破損や割れ,彩色の剥落(はくらく)金冠の欠落や植毛の欠落などが起こります。
そういった古面を修復する技術も、時には必要となります。



昨年、製作した 大癋見(おおべしみ) が付いてしまいました。 (>_<)

普段は 庵の展示室 に、飾ってあるのですが
3月の大震災の時は展示棚から落ちずに辛うじて破損を免れました。

庵の展示場
 我が家の
 展示場  ⇒


玄関のギャラリー









 
   震災直後の様子 ↑



その後、
余震もほぼ落ち着いたと思い、展示棚に戻した後に
またまた、大きい余震に見舞われいくつかの能面が
落下 

そうそう、幸運は続かないものです。
とうとう、大切な面に傷が付いてしまいました。

深い傷

 下塗りの胡粉が
 えぐれて、
 痛々しい傷です 












この 大癋見 は、今年の福井県池田町の公募展に出品する予定のものでしたので
ショックでしたネ~ 


このショックで、暫く能面製作が手に付かない状況が続きましたが、
公募時期が近づくにつれて、どうしたものか考えあぐね、結局 修復の道を選択しました。

本来ならば、
彩色を全部落として新たに彩色し直すのが一番いいのですが ・ ・ ・


今年は、
能面修復の技術を勉強するつもりで、修復した面 を出品することにしました。



まずは、
下塗り部分の盛り上げです。
下塗り















盛り上がった部分を、サンドペーパーで均(なら)して正常部分の曲面に馴染ませます。
下塗りの研ぎ














上塗りには、
昨年の製作時に調合した色見本と顔料を使って、
極力、元の彩色に近づけます。

彩色の残り



色見本











上塗りの後に、古びを掛ける際に元の部分が必要以上に濃くならないように
傷部分だけに古びが掛るように当て紙を当てて網でぼかします。

ぼかしの型








こうして、何とか 修復 が完了しました。

修復完了


目立たない部分
 冠部分の傷は
 墨塗りだけ  









まあ、
初めての修復経験としては、良しとしますかネ~


出品作


今年の全国公募の出品は、この一面だけです。




今日、10月20日(日)は公募期限日です。
何とか、間に合いました。
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たった今、
日立で震度5強の 地震 がありました。 



でも、
出品した能面の方はと云うと “自信なし” ですかネ~ (笑)






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